4/19/2017

Single Thread Farm - Restaurant - Inn 四季を感じるカリフォルニア料理 シングル スレッド ファーム - レストラン - イン(ソノマ ヒールスバーグ)

(アップデート:2018年度ミシュランガイドにて2つ星獲得)

ソノマ郡ヒールスバーグに昨年末オープンしたSingle Thread Farm-Restaurant-Inn(シングル スレッド ファームーレストランーイン)でのディナーです。

Farm-to-Restaurant(ファーム トゥ レストラン)そしてRestaurant-to-Inn(レストラン ツゥ イン)、ファームからインまでひとつの糸で繋がっているので、Single Thread(シングル スレッド)という名前になっているようです。Thread(スレッド)は糸という意味です。

カリフォルニア・キュイジーヌを語る時によく使われるFarm-to-Table(ファーム ツゥ テーブル)コンセプトのTableとRestaurantが重なっています。シェフオーナーであるKatina and Kyle Connaughtonご夫妻はファーム(農場)、レストラン、そしてイン(宿泊事業)に携わっています。

レストランの料理はジャパニーズ要素がかなり入ったカリフォルニアン、コンテンポラリーアメリカンです。シェフオーナーご夫妻は日本に住んでいたこともあり、和の料理そしてホスピタリティ(おもてなし)を上手に取り入れています。

ヒールスバーグの中心プラザから1ブロック離れた所に位置している建物1階はレストラン、2階は客室数5室のラグジュアリーなインです。インでは和朝食をいただくことができます。米系のホテル、イン、B&Bではほとんど見られないサービスです。


こちら右横の入口。


ファームの雰囲気


入口を入って正面にはキッチンに通じる窓口カウンターがあり、そこで、ウエルカムの温かいお茶のサービスがありました。


左手のダイニングルームの席に案内されます。


メニューはなくテイスティングコースのみです。チケット制の予約システムを導入しているので、コース料理は全て前払いになっています。予約確認時そしてコーススタート時に食べ物のアレルギーや制限などの確認があります。

飲み物に関しては予約時にワインペアリング、アルコール苦手な方向けのティーペアリングを選ぶことができます。到着してから、ソムリエと相談して決める事もできます。

ワインリスト


普通とリザーブのワインペアリング2種類がありますが、普通ワインペアリングを選びました。

最初のテーブルセッティング


既にテーブル上にはこのような美しいアミューズ(前菜、先付け)が用意されています。


イースターのディナーでしたので、エッグ(チョコレート味)が登場しています。


この後、4種類が運ばれました。



ここで全てが揃って、Early Spring of Sonoma County(ソノマカウンティの初春)!


Tegernseehhof 'Bergdistel' Grüner Veltliner Smaragd, Wachau, Austria 2014



おしぼりとお箸


Wild Yellowtail - Barrel Aged Ponzu, Cara Cara Orange, Bok Choy, and Saikyo Miso


Rudolf Trossen 'Hubertuslay' Riesling Auslese, Mosel, Germany 2015



First Season Pea - Dungeness Crab and Salsify


Scribe "Ode to Emil No. VI" Sylvaner, Sonoma, CA 2015



おせんべい


Caraccioli Brut Rosé, Santa Lucia Highlands, CA 2010




Mt. Lassen Trout "Ibushi-Gin" - Shio Koji Vinaigrette, Trout Roe, and Myoga


Taiheikai Tokubetsu Junmai, Ibaraki, Japan



好きなおちょこを選びます。


Poached Foie Gras - Tea of Last Year's Tomatoes, Tokyo Turnips and Their Greens


Baxter 'Oppenlander' Chardonnay, Mendocino, CA 2014



Black Cod and Maitake "Fukkura-san" - Leeks, Brassicas From Our Farm, Broth of Young Lettuces, and Gyokuro Tea


伊賀焼窯元 長谷園のふっくらさんです。シェフはDonabe(土鍋)の著者でもあります。




Failla 'Hudson" Syrah, Napa Valley, CA 2014



好きなナイフを選びます。


Lamb Loin from the Hearth - White and Green Asparagus, Green Garlic, and Morel Mushroom


Alquimista ' Jessie's Grove' Ancient Vines Zinfandel, Lodi, CA 2015



Sonoma Grains - Nettles, Kasu-Zuke, Farro Verde, Beignet, Lamb Tongue, and Herbs from the Vine Rows


食後のドリンクメニュー


Shiso Granite - Frozen Rhubarb and Tonka Bean


Navarro "Cluster Select" Late Harvest Gewürztraminer, Anderson Valley, CA 2013



Chamomile Ice Cream - Brown Butter, Puffed Amaranth, and Apricot Compote


追加のカモミールティー


ポートワイン 1963 Messias



Wagashi(和菓子)


Walnut Praline and Medjool Date, Chocolate Geranium and Hazelnut, Jasmine and Prickly Pear



針と糸(シングル スレッド)と共に、チェック。


ハーフ?オープンキッチン


おみやげ


中身はメニューと京都九条ネギのタネ


素晴らしいダイニングエクスぺリンスでした。全てのフローに完璧を目指しているのが明らかで、ほぼその通り円滑な流れでした。

ダイニングルームはかなり洗練された雰囲気です。センス良いインテリア、美しい間接照明、心地良いチェア&クッション、サウンドなど、ゆったりと落ち着いて大人の食事が愉しめました。

テーブル間も程よいスペースなので、他のテーブル客やサービス音などはほとんど気になりません。

サービスはほぼ完璧です。ウエルカムの女性の挨拶から始まり、最後のチェックアウトまで、サービススタッフだけでなくキッチンのスタッフたちも、おもてなしの心に溢れてました。

到着時にキッチンの男性による(少々雨降りの中の到着でした)ウエルカムの言葉と温かいティーのサービスはサプライズとしてかなりプラスです。

料理とワインは運ばれた際に説明があります。メニューは最後のおみやげとして渡されるまで全くわかりませんので、サプライスもありです。各サーバーの説明もわかりやすかったです。

ソムリエのワイン知識は言うまでもなく豊富で、高いワインをアップセルしようという態度もなく、勧め方も一流で好感が持てました。

サービス人員は思ったよりも多く配置されていて、各人が終始全てのテーブルに気配りしている感じでした。振る舞いや身のこなしもプロフェショナルです。

オープンして数か月経っているので、チームとしての動きもまとまっていて、円滑なオペレーションが達成できていると感じました。

料理ですが、かなり和の要素が入っていますが、これは和食ではありません。時代の最先端を行くクリエイティブでアーティスティックなキュイジーヌ、ニューアメリカン、カリフォルニアンであると思います。

最初のアミューズというのか前菜盛り合わせには驚きました。日本の懐石(会席)料理に通じるものがあり、「ソノマカウンティの初春」テーマの美しい芸術作品は見るだけでなく、味もそのほとんどが良かったです。

と言っても、到着前に数多く用意されていたので、3品くらいは可もなく不可もなくという普通味も含まれていました。無理に数を揃えるよりも、普通味のものは省いてもらってもかまいません。

前菜に加えてコースには生魚やアルデンテ・レア調理のものが多く、刺身などの生ものに慣れた人にとっては最高ですが、それらが苦手な人にはどうでしょうか、あらかじめ変更をお願いすると全然違うものが登場するのでしょうか。

全てのコースに登場する野菜は「ファーム ツゥ テーブル」の文字通り、季節の新鮮な春野菜をファームから直接利用しているので、野菜本来の味を充分楽しめます。野菜って、こんなに美味しいものなのか、実感できます。しかも味だけでなく、見た目も実に美しい。

自社ファームではこれらの野菜に加えて、フルーツ、ハーブ、花、ハニー、エッグ、オリーブオイルなども生産されているようです。

魚と野菜がほとんどのコースですが、最後のラムの調理は素晴らしく、ラム苦手でもペロッと食べる事ができました。

最近流行のベイエリアのハイエンドレストランらしく、デザートは軽めです。懐石(会席)料理のようなあっさりとしたデザートで、最後には和菓子のセットも登場して日本人としては嬉しい限りです。でも、正直なところ、和菓子のようなものです。

ワインペアリングは普通コースにしましたが、リザーブでも良かったのかなとも思います。もちろん普通コースでもなんら問題はありませんでしたが、テイスティングコースのレベルが高いので奮発すべきでした。

最後に追加注文した50年を過ぎるポートワインは、あまりの味の良さにうっとりでした。

雰囲気、サービス、料理とも大満足です。値段は手頃ではありませんが、その価値ありです。予約の際に少なくても料理料金は前払い(払い戻しなし)しなければいけないので、当初予約することを躊躇してしまいましたが、問題なくダイニングを愉しめました。

今回は春の料理を堪能できたので、次回は他のシーズン、できれば秋に行ければよいなと思いました。

オープンして数か月のため、2017年度のミシュラン星はついていませんが、2018年度においてはおそらく星がひとつ、或は、もっと付くかもしれません。

ソノマやベイエリアだけでなく、全米レストラン業界でも話題のレストランのようです。内容を考慮しますと、日本の食通の方にはぜひトライしてもらいたいと思うアメリカ、カリフォルニアのレストランです。

Single Thread Farm - Restaurant - Inn
131 North Street
Healdsburg, CA 95448

ソノマのレストランリストは(こちら)



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