5/19/2017

サンフランシスコで日本人の寿司シェフを求めるのは時代遅れ?

グルメトークです。

今年に入ってからサンフランシスコのお寿司屋さん2件(ジュウニひなたスシ)に行きました。どちらも最近ベイエリアで流行のおまかせコースのみのお寿司屋さんです。

最初におまかせコースを終了してから、後でアラカルトの握り追加注文はできますが、最初からアラカルト注文はできません。

カウンターに座って、板前さん(寿司シェフ)との会話を楽しみながら、前菜そして握りのコースをいただく日本的なスタイルです。

どちらが良かったかと言うと、ジュウニです。ミシュラン1つ星ですし、ひなたスシよりも洗練された寿司店です。

しかしながら、ひなたスシに比べると値段も少々高いので、バリューを考えると、ひなたスシの方が上かもしれません。

いずれにせよ、どちらの店も担当してくれた寿司シェフは日本人ではありませんでしたが、全く違和感なく、料理も会話も楽しい食事ができました。


ひと昔前は、アメリカの和食レストランに行く際には、日本人オーナーなのか、日本人シェフがいるのか、そういったことがポイントでした。

よくあるケースは、中国人や韓国人オーナー或はシェフの店で、メニューを見ると中国、韓国、日本料理が混じっていたりします。

いずれも同じアジアの料理と考えるエスニック料理初心者アメリカ人にとっては、それほど違和感はないでしょう。

でも、私たち日本人にとっては、そこに大きな差があることを知っているので、できるだけ日本人オーナー(経営)とか日本人シェフのいる和食レストランを選んだものです。

その方が、より日本で提供される和食に近いですし、びっくりするようなものが出てきたりもなく安心できます。

以前、韓国人経営の和食レストランで、ラーメンに生卵が乗っていて、ちょっと引いたことがあります。半熟卵が乗るのは普通ですが、生卵とは・・・ラーメンがチゲ化していました。

そんな経験をすると、やはり日本人経営とか日本人シェフにこだわってしまいます。

ひと昔前と書きましたが、たぶん今でもアメリカ国内多くのところで、日本人はそう思っていて、できるだけ日本人シェフのいるレストランを選んでいるのではないでしょうか。

そういう考えをもつのは、和食に慣れ親しんだ日本人にとっては致し方ないことです。私自身も長くそう思ってきました。

でも、最近その考えが少し変わってきています。先のサンフランシスコのお寿司屋さんの例でわかるように、寿司シェフが日本人でなくても充分美味しく、楽しい食事ができているからです。

もちろん日本人でも良いですが、韓国人、中国人、メキシコ人でも構いません。要は美味しい寿司であれば、何人が作ってもいいと思うのです。

サンフランシスコは全米でも屈指のリベラル色が強い街で、シェフの人種で能力を判断(というより期待)するのはおかしいような気がします。

日本人シェフが握る寿司が一番であるという概念は、もはや時代遅れでは?特にサンフランシスコベイエリアでは、そう感じます。

もちろん、これまでの経験等を考慮すると、日本人寿司シェフのレベルは高く、カウンター越しのイメージ的なものもあるので、需要も高いでしょう。

でも、出生地や国籍で頭ごなしに判断するのは、最高のものを愉しむ機会を失っているような気もします。

どちらの出身のシェフであろうと、情熱をもって美味しい料理を提供してくれたら、お客は大満足です。

そして同時に、客の方も様々なバックグランドの人たちになってます。ターゲット客は必ずしも日本人ではないので、客の好みに合わせた料理に変えてもよいのでは、とも思います。

日本では考えられないような寿司や和食が登場して、たまに固定観念がぶっ飛んでしまいます。でも、それは決して悪い事ではなくて、より美味しいものを生み出そうとしている努力とも受け取れます。

サンフランシスコのような食文化をリードしている街では、料理を作る人、そして、その料理をいただく人、双方が変化しているとつくづく感じます。

そんな状況下で、日本人オーナーが望ましいとか、寿司シェフは日本人でなければと考えるのは時代錯誤ではないでしょうか。

この考えに否定的意見もあるでしょうが、否定していても時代はもう既にその方向に進んでいる感じです。


と、ここまで書いてなんですが、私はリベラルとコンサバの中間にいる人間です。

日本人の作る和食は何物にも代えがたい素晴らしい芸術、カリナリーアートであると思っています。超本格的な和食を味わいたいとも思ってます。

サンフランシスコやアメリカ国内で、そのような機会があれば嬉しいですが、強く求めていません。本格的なものは日本でいただけばいいと思ってます。

サンフランシスコでは、サンフランシスコでしかいただけないような、ちょっと斬新な寿司、和食を味わうのが楽しいというものです。

そして、日本人以外のシェフが握る寿司も大歓迎です。


食のグローバリゼーションに関しては、奥が深いので、又別の機会に。


サンフランシスコのレストランは(こちら)

ソノマのレストランは(こちら)
ソノマのワイナリーは(こちら)

ナパバレーのレストランは(こちら)
ナパバレーのワイナリーは(こちら)


2 件のコメント:

  1. 確かに、これ絶対和食じゃない!と思ったら中国人オーナーだった、ってのは何度か遭遇しました。一方で、見た目には寿司を握っているのがすごーく違和感ある、おそらく南米系の板前さんが、ニコニコしながら握ってくれたお寿司は、ある種の嬉しさのようなものを感じました。そこはいわゆる大衆店でしたが、日本人の板前さんの握りと変わりありませんでした。
    寿司は日本でも、当たりはずれある気がします。高級店でも、うーん、そんなに?ってこともあれば、回転ずしなのに大健闘とかもありますし。あ~食べたくなってきました(笑)。

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    1. こぐれんさん、そうそう、すごく感じ良いラテン系の板前さんいますよね。以前よく行ったフィラデルフィアの寿司屋さんでは、カウンターに座ると、おまけの料理を作ってくれたりして、日本の板前さんのように粋なサービスをしてくれた(たぶん)メキシコ人いました。回転寿司は侮れませんね、コスパ高いし。
      ところで、こぐれんさんの温泉とワインの記事良かったです。自分のブログ書くのに時間がとられて、お邪魔するブログにコメントが残せませんが、とても参考になり、ぜひ行ってみたい、と思いました。日本の観光ガイドブックには載っていないような、小さい田舎町が良かったりしますよね。引き続きの記事楽しみにしています。

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