グルメに関して勝手なことを書いているグルメトークです。
今年に入ってからサンフランシスコのお寿司屋さん2店(ジュウニとひなたスシ)に行きました。どちらも最近ベイエリアで流行のおまかせコースのみのお寿司屋さん。
最初におまかせコースを終了してから、後でアラカルトの握り追加注文はできますが、最初からアラカルト注文はできません。
カウンターに座って、板前さん(寿司シェフ)との会話を楽しみながら、前菜そして握りのコースをいただく日本的なスタイルです。
どちらが良かったかと言うとジュウニです。ミシュラン1つ星ですし、ひなたスシよりも洗練された寿司店。
しかしながら、ひなたスシに比べると値段も少々高いので、バリューを考えると、ひなたスシの方が上かもしれません。
いずれにせよ、どちらの店も担当してくれた寿司シェフは日本人ではありませんでしたが、全く違和感なく、料理も会話も楽しい食事でした。
ひと昔前は、アメリカの和食レストランに行く際には、日本人オーナーなのか、日本人シェフがいるのか、そういったことがポイントでした。
よくあるケースは、中国人や韓国人オーナー或はシェフの店で、メニューを見ると中国、韓国、日本料理が混じっていたりします。
いずれも同じアジアの料理と考えるエスニック料理初心者アメリカ人にとっては、それほど違和感はないでしょう。
でも、私たち日本人にとっては、そこに大きな差があることを知っているので、できるだけ日本人オーナー(経営)とか日本人シェフのいる和食レストランを選んだものです。
その方が、より日本で提供される和食に近いですし、びっくりするようなものが出てきたりもなく安心できます。
以前、韓国人経営の和食レストランで、ラーメンに生卵が乗っていて、ちょっと引いたことがあります。半熟卵が乗るのは普通ですが、生卵とは、ラーメンがチゲ化していました。
そんな経験をすると、やはり日本人経営とか日本人シェフにこだわってしまいます。
ひと昔前と書きましたが、たぶん今でもアメリカ国内多くのところで、日本人はそう思っていて、できるだけ日本人シェフのいるレストランを選んでいるのではないでしょうか。
そういう考えをもつのは、和食に慣れ親しんだ日本人にとっては致し方ないことです。私自身も長くそう思ってきました。
でも、最近その考えが少し変わってきています。先のサンフランシスコのお寿司屋さんの例でわかるように、寿司シェフが日本人でなくても充分美味しく、楽しい食事ができているからです。
もちろん日本人でも良いですが、韓国人、中国人、メキシコ人でも構いません。要は美味しい寿司であれば、何人が作ってもいいと思うのです。
サンフランシスコは全米でも屈指のリベラル色が強い街で、シェフの人種で能力を判断(というより期待)するのはおかしいような気がします。
日本人シェフが握る寿司が一番であるという概念は、もはや時代遅れでは? 特にサンフランシスコベイエリアでは、そのように感じます。
もちろん、これまでの経験等を考慮すると、日本人寿司シェフのレベルは高く、カウンター越しのイメージ的なものもあるので、需要も高いでしょう。
でも、出生地や国籍で頭ごなしに判断するのは、最高のものを愉しむ機会を失なうかもしれません。
どちらの出身のシェフであろうと、情熱をもって美味しい料理を提供してくれたら、お客は大満足です。
そして同時に、客の方も様々なバックグランドの人たちになってます。ターゲット客は必ずしも日本人ではないので、客の好みに合わせた料理に変えても良いのではないでしょうか。
日本では考えられないような寿司や和食が登場して、たまに固定観念がぶっ飛んでしまいます。でも、それは決して悪い事ではなくて、より美味しいものを生み出そうとしている努力とも受け取れます。
サンフランシスコのような食文化をリードしている街では、料理を作る人、そして、その料理をいただく人、双方が変化しているとつくづく感じます。
そんな状況下で、日本人オーナーが望ましいとか、寿司シェフは日本人でなければと考えるのは時代錯誤のような気がします。
この考えに否定的意見もあるでしょうが、否定していても時代はもう既にその方向に進んでいますね。
と、ここまで書いてなんですが、私はリベラルとコンサバの中間にいる人間です。
日本人の作る和食は何物にも代えがたい素晴らしい芸術、カリナリーアートであると思っています。超本格的な和食を味わいたいとも思ってます。
サンフランシスコやアメリカ国内で、そのような機会があれば嬉しいですが、強く求めていません。本格的なものは日本の空の下でいただけばいいと思ってます。
サンフランシスコではサンフランシスコでしかいただけないような、ちょっと斬新な寿司、和食を味わうのが楽しいというものです。
日本人以外のシェフが握る寿司も大歓迎!
食のグローバリゼーションは奥が深い。
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