山火事の消火活動が続いているナパバレーから

ワインカントリー山火事発生から９日目、ナパバレーから～

昨夜避難旅行先のオレゴン州ポートランドから戻ってきた時は。わずかに燃えている匂いが漂っているだけでしたが、今日はかなり燃えている匂い、そして空はどんよりと煙ってます。

庭のライムにも灰がかかってます。

外出にはマスク必須です。N９５というマスクを利用するよう指示されてますが、マスクに番号があることを始めて知りました。日本の風邪とか花粉症予防用マスクではダメみたいです。

鎮火率は少しづつ上昇していますが、まだまだ消火活動は続いていると感じざるを得ません。完全消火されるまでは、風の方向によって不快な環境に陥りそうです。

不安な状況ではありますが、亡くなった人達やその家族、家やビジネスを失った人達、今も必死で消火活動をしている人達のことを考えると文句は言えません。


それにしても、山火事発生した夜はかなり怖かったです。

夜１１時もう寝ようかと思う頃、庭から大きな音が聞こえました。何事かと思い外に出てみると、中庭にあった椅子やパラソルが強風で倒れていたのです。

普段から風がある地域なのですが、これまで経験したことない凄まじい強風でした。あの風ではあっという間に火事が広がります。

その時気がつきました、西（ソノマ）の方向が燃えている。

夜のニュースでは東（ナパ）方向の火事だけを放送していたので、まさか西の方向も火事になっているとは思いませんでした。

慌ててテレビをつけると、数か所で火災が発生しているという実況中継でびっくり、どうなるのだろうかと思いました。

不安な気持ちで朝を迎えて、テレビをつけたら何も写らない。ということは、テレビと繋がっている家の電話とネットも使えない。

利用しているスマホはNo Service（ノー　サービス）という表示でこちらの電話とネットも使えない。近くのタワーが崩壊したためコミュニケーションはシャットダウン。

幸運にも我が家の界隈は停電にはならなかったのですが、通りを隔てた地域は停電とコミュニケーション・シャットダウンでダブルパンチ。

何とかラジオは使えたので火事の情報は入ってきますが、どこに行ったらWi-Fiが使えるのか全くわかりません。

夕方になって、やっと利用できる場所*がわかったので、日米家族にメッセージを送ることができました。

*　コミュニケーション会社、図書館、スターバックス（ここは接続が一番良かった）

翌日夕方Wi-Fiサービスは復旧したのですが、酷い空気と燃えている匂い、そして庭には灰が舞って来たので、予定していた旅行を２日早めて山火事発生後３日目にナパを離れました。

我が家の地域では火が迫っていたわけではないので、避難指示や勧告は出ませんでしたが、東側（Atlas）と西側（Nuns）の大きな火事に挟まれて酷いエアクオリティのため、多くの人が自主的に避難しました。

近所では、赤ちゃんや喘息持ちの子供がいる家族はいち早く避難していました。その方が賢明です。彼らは今も避難中ですが、未だ戻らない方が良いと思います。


これまで、地震や雨ストームなどのため停電は何度か経験していますが、コミュニケーションがシャットダウンされたのは初めてでした。

現代人はこれがなくなるとホント弱い。

当初ラジオだけでは被害状況が充分把握できず、コミュニケーションもすぐ回復するだろうと悠長に構えてました。することないのでワイン飲んでました。

とんでもないお気楽おばさんになってましたが、ナパダウンタウンの営業していたバーがかなり混んでいたので、皆考えることは同じなのかも。

災害は突然やってきます。

今こうして生きていられるだけでも幸運なことであると実感しています。

色々と学ぶことが多い日々です。

避難旅行先のポートランドでは楽しい観光旅行という訳にはいきませんでしたが、美味しいもの発見してきましたので、続きます。


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